第10回ホロス2050未来会議「第10章 監視社会とプライバシー/TRACKING〜進化論的に言えば、「共監視」はわれわれにとっての自然状態なのだ〜」のアーカイブ映像(2:13:01)を限定公開いたします。公開版のサマリー映像(41:29)と併せてご活用ください。なお、当ページのURLは、会員の方のみにお知らせさせていただいております。その点にご留意いただき、URLの公開はお控えください。よろしくお願いいたします。
2018年3月8日(木)19:00から、御茶ノ水デジタルハリウッド大学において、陸上自衛隊でシステム防護隊の初代隊長を務め、現在は経済産業省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官を務める株式会社ラック特別研究員の伊東寛さんと、インターネット/IT関連のオピニオンリーダーとして活躍中の山本一郎さんをスペシャルゲストにお迎えして、第10回 ホロス2050 未来会議「 第10章 監視社会とプライバシー/TRACKING(追跡していく)〜進化論的に言えば、「共監視」はわれわれにとっての自然状態なのだ〜」を開催しました。
■アーカイブ映像(限定公開版/2:13:01)
■サマリー映像(公開版/41:29)
【概要】
・服部桂
最初に、発起人のひとりであり、「ホロス2050未来会議」のベースとなったケヴィン・ケリー著『<インターネット>の次に来るもの』の翻訳者である服部桂が、今回のテーマ「TRACKING(追跡していく)」について解説。「追跡していくというと何かおどろおどろしいことのようだが、いいサービスをしてもらうためには、使っているユーザーのことをいつも見ていてもらうことも必要だということも書かれている。この章の中身は、監視や追跡によって人間のプライバシーが犯されるのではないかといったドラスティックな話ばかりではない。今日もおふたりの素晴らしいゲストをお迎えしているので、熱い議論を期待したい」と述べました。
・高木利弘
続いて、発起人の高木利弘が『<インターネット>の次に来るもの』の「第10章 TRACKING」について解説しました。この章のポイントは、以下の4つ。第一は、「すべてがトラッキングされる時代になる」ということ。ネット上でどういう人がどういうサービスを受けているかのマップを作ることもできるようになる。そして、VR。これからVRの時代がやってくるということを前回のホロス2050未来会議でやりましたが、VRによって利用者すべての動作、表情をトラッキングするのが当たりになってくる。実際に今、インターネットが一番進んでいて、かつ監視社会化が一番進んでいるのが中国で、共産党幹部を否定するような発言はフィルタリングされ、そういう発言をする人間はすぐに捕まってしまう。アメリカも、ロシアのサイバー攻撃があって大統領が決まったのではないかという疑惑がとりざたされている。そして、それは他人事ではない。日本でも昨年、共謀罪が強行採決で決まった。スノーデンは、「日本の共謀罪はテロ対策ではない。一般の人々を監視するためである」と指摘している。ゲストとしておいでいただいた山本一郎さんは、内閣府・経済産業省参与でセキュリティ専門家を自称する齋藤ウィリアム浩幸氏の経歴詐称をスクープして、辞任に追い込んだが、そういう怖いことが起きている。第二は、「個人も自分をトラッキングするようになる」ということ。これはトラッキングのポジティブな側面で、一番わかりやすいのは、自分の健康状態をトラッキングしたり、行動履歴をトラッキングして、健康や生活に役立てるようになることが考えられる。第三は、「ライフログが一般化する」ということ。ここはまだ実現していないが、大きなマーケットになることが予測される。第四は、「「共監視」すればいい」ということ。お互いに監視し合うということで、大昔、すべての村民はお互いのことをよく知っていて、それで共同体が機能していた。警察が我々を監視するのであれば、同じように我々も警察を監視すればいい。非公開か公開か、匿名か記名かという選択肢があるとすると、多くの人は、いいサービスを受けるためには、自分の情報を公開してもいいというほうを選択する、といった解説をしました。
・伊東寛
続いて、陸上自衛隊でシステム防護隊の初代隊長を務め、現在は経済産業省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官を務めている株式会社ラック特別研究員の伊東寛さんが登壇。伊東さんは、今日は休みをとってきているので、すべて個人の意見と見解であると前置きし、まずは「監視社会」の代表としてジョージ・オーウェルの『1984』を紹介。皆、家に帰るとテレスクリーンという大きな画面があり、幸福省から、実際は減量であるにもかかわらず、「皆、頑張ったので配給を増量する」という嘘のアナウンスがあっても、政府が言うのだから間違いないだろうと思うようになっている。そして、テレスクリーンからは国民全員を監視できるようになっていて、たとえば朝の体操をさぼっていると、「ちゃんとやれ」と命令される社会である。主人公は、真理省という役所に勤めている役人で、毎日、過去の新聞発表などを点検し、常に政府の発表が正しいように書き換えていく仕事をしている。その主人公が、体制に疑問を持つようになるのだが、すぐに捕まって、独裁者ビッグブラザーを愛するようになるという暗い結末になっている。監視というのは、古来からあった。平家物語には、平家を悪口を言う連中を取り締まるスパイ「赤禿(かむろ)」が描かれている。ただ、サイバー技術が入ったために、監視の効率が非常に上がった。一番大きな監視は監視カメラであり、2016年12月に「盗聴法」が成立し、通信傍受の対象が大幅に広がった。メールになぜ暗号をかけないか? パソコンには無料のメールがついていて、皆それを使う。誰かが暗号使うなと言っているのかもしれない。アメリカはインターネットを盗聴している、といった話をしました。
・山本一郎
続いて、山本一郎さんが登壇。自分は2ちゃんねるの立ち上げに協力したり、Webといろいろな訳のわからない人をつなげる仕事をしてきていて、伊東さんとは逆のキャリアであると自己紹介。 だいたい三っつの流れでお話しをしたい。ひとつめは、理想って何なんだっけということ。すなわち、我々はプライバシーについてどういうことを理想として暮らしていこうとしているのだろうか? ふたつめは、テクノロジーについて。その理想を実現するために、我々はどういうテクノロジーを使おうとしているのかということ。そして、みっつめは、それによって生じるリスクについて。もともと日本では五人組を含め、昔から横の監視はあった。さらに、縦の監視とか、家族内の監視とか、さまざまな諍いにおいて、お互いのことを知るために、色々な手はずを整えてきた歴史がある。他人に知られたくないことを持ちながら、でも、他人と折り合いながら暮らしていくということで社会環境を成り立たせているという側面がある。もうひとつは、その人がこれから何をしそうであるということ。今まさにFacebookがライフログを使って問題視されていることのひとつであるが、その人が誰かということはもうだいたいわかっている。そこから、さらに踏み込んで、その人がこれからどういう行動をしそうかというところまで、テクノロジーは踏み込んできている。中国は、起きていることについて膨大な監視をしていくという社会。それに対してアメリカが今進めている膨大なデータを使った個人の監視は、その人が今後、どういう行動を起こす可能性があるかということを検証している。たとえば、私がインターネット上でハゲサイトを見てしまったとする。そうすると、この人はハゲに関心があるなということで、ハゲに関する育毛剤の宣伝などが相当載るようになる。これはアドテクの話で、ビジネスの話に思われがちなのだが、これはある種、行動予測の範囲に入ってくる話である。トランプ大統領の誕生のケースにせよ、ブレグジットのケースにせよ、その人がどういう政治志向を持っているのか、その人にどういう情報をインプットすればどういう行動するかということは、かなり統計学的にわかるようになってきている。最後にリスクの話をすると、我々が我々であるためには操作されてはならないということがある。我々にとって今大事なことは、プライバシーを守る、共監視の状態を作るということも大事だが、ライフログから読み解かれている自分自身をいかに影響されないようにするか、あるいは影響を自覚できるようにするかということが大事なのではないだろうか? 我々日本人が、世界の中でどういうポジションで、インターネットの中で貢献していき、世界がよりよい形で技術革新していくのかということを考えていく必要があるのではないか? 加えて、今我々が東京大学等で研究しているテーマでいうと、エコグラムというのが一般的にある。「その人は誰?」ということなのだが、その人の性格から何から組み合わせて、行動予測をするというが今、非常に重要な学問になってきている。提携先の企業と一緒に研究するときに、その広告がいかに押されるかというのは、広告自体が行動を変えるためにどういう情報を入れる必要があるかということを計算する目的でやっている。ほとんどのものが監視された結果、どういう情報を入れれば、どういう変数を経て、どういうアクションをしたのかというところまで見抜かれてしまう社会というのは、どこまで望ましいのかということを、ぜひ一度考えてみていただきたい。本に書かれていたように、ライフログをとる、それをビッグデータとしてクラウド上に展開する時代がやってくる。それは、その人の健康状態だけではなく、その人の気分などもわかるようになる。そうした情報は、その人だけが知っている、その人だけがコントロールできるものなのかどうか? マイクロソフトやグーグルがアメリカ政府に情報提供の協力をしていたというのは事実です。それが行きすぎると、すべての行動を監視して、予測し、情報統制をしていく、中国のような監視社会がどんどん広がって、それぞれの国が自国民を守るためということでブロックしていく、そういう情報のブロック経済みたいなものがどんどんでてきてしまうのではないかということを強く懸念している、といった話をしました。
・パネルディスカッション
パネルディスカッションでは、まず服部が「人間はコミュニティを作らないと生きていけないという方向に進化したが、都市化が進むと、どうしても自分のキャパを超えてしまう。ダンパーが言ったように、人間は自然状態では150人くらいしか相手のことがわからないのに、インターネットで世界中の人が繋がってしまった」と発言。続いて高木が「今回のテーマは「共監視」にたどり着けるかどうかということだと思うが、中国の監視社会化が進み、ロシアのサイバー攻撃が問題なだけでなく、実はアメリカもメールに鍵をかけてはダメだということをやり、商業的にこれはいいことだと言いつつ、相手の行動を予測するということをやってきている。そういう意味でいうと、自分が自分として行動するというのはどういうことなのかという問題があると思う。そのあたり、まず伊東さんからご意見をお聞かせください」と問いかけ、それに対して伊東さんは「人類は、生存戦略としてお互いに見守り合い助け合うとう戦略を取った。マンボウは、たくさんの子供を産んで、その中で生き残ったヤツが種として生き残ればいいという生存戦略を取った。だとすれば、何故プライバシーを求めるのか? それは、大きな戦略としては共監視なのかもしれないが、たとえば飢えているときに、少ない食料を全員に分かち合うということをしたグループと、少ない食料を隠して自分だけ生き残ろうとしたグループがいて、どちらが子孫を残すことができたかというと後者である。だから、全体としては見守り合うが、プライバシーも守ろうとするようになったのではないかと思う」と答えました。ついで山本さんは「共監視というのは、どちらかというと権力闘争に近いものと考えている。たとえば仮に今の中国で、この監視社会許せないと、より民主的であるべきだという勢力が、どれだけ国民の支持を得られるかというと、景気がいいこともあって、結構な割合が監視社会に賛成をしている。そうすると、民主化しなくても、優れた人が上に立っていて、それで国が安定するのであれば、それがベストではないのか。無理にプライバシーを守りにいくよりは、監視社会の中で放置してくれていればいいということになる。そうすると、中国的な監視社会のあり方、ロシア的な監視社会のあり方、アメリカ的な監視社会のあり方といったものの間での優劣競争になってくる。それはまさに集団での情報の扱い方の優劣であって、優れたところが情報の世界競争の勝者になっていくということなのではないか」と答えた。続いて、高木は「中国で警察がちゃんとするようになったのは、胸のところに監視カメラをつけて、すべて監視するようになったからと言われていて、監視はいいことではないかという流れになっている。そして、中国にはプライバシーがないので、ビックデータに関する技術がどんどん発達していく。何も悪いことがないじゃないかという議論もある。まさに『1984』という小説が書かれて、そういう監視社会がやってくるぞという警鐘を鳴らしたわけですが、アップルがMacintoshを出したときに「1984年は小説『1984』のようにはらないと言ったあのビッグブラザーがまた戻ってきているような、ゆらぎのような状況になっている。インターネットは、1993年にモザイクが出て商用化が始まってから25年。今年は、インターネット商用化25年目にあたるのだが、四半世紀たってみたら、当時言われていた色々な理想、みんなで情報をシェアできるようになるといったものが、実際はプラットフォーマーが全部持っていってしまい、アマゾンのジェフ・ベゾスが世界一の金持ちになるという結果になった。プラットフォーマーが勝者になるという25年簡ではなかったか。それが、スマホが出て、ソーシャルが出て、ヘイトとフェイクで大統領になるトランプのような人物まで出てきてしまった。こうした状況はずうっと続くと思うか?」と問いかけ、伊東さんは「インターネットはいい人たちが、悪い人たちが入ってくることを想定せずに作ってしまい、これが世界に広まってしまったが、統制する組織がないというのが最大の問題点で、否応なくこのインターネットの危ない仕組みと付き合っていくしかないのではないか」と答え、山本さんは「もう変えられない。変えられないのでどうしたらいいかということで答えを出したのが中国とロシアである。ロシアは全力で国民全員をスパイするぞというというぐらいの勢いであり、中国はインターネットをでっかいLANにしてしまった。今後、国民が自由に情報を流通させられるかというのは、国によって随分違うということになっていくだろう。最近、トルコの大統領がFacebookを禁止したように、不都合を感じる勢力が情報の流通を制限したり、監視したりしている。それに対して、反監視しようという勢力がどこまでできるかというせめぎ合いで決まっていく。インターネットで情報がどんどん流通して、それで民主化が進んでいくんだという楽観的なインターネット論が影を潜めていって、情報強者が監視をしていく社会になっていってしまったというのが、非常に皮肉なことだと思う」と答えました。続いて高木が「グローバルビレッジという言葉があるが、近代国家の枠組みをとっぱらって、世界中が村となっていければいいのではないかという考え方と、近代国家のひずみということについてはどう思うか?」と問いかけ、伊東さんは「昔、私もそう思っていた時期があった。ところが、インターネットは集合知になると思いきや、フェイクニュースが横行し、しかも、それを意図的に誘導している連中がいる。ロシアのサイバー攻撃もそのほんの一例で、中国には五毛族というのがある。正しいインターネットの使い方講習会という新聞記事があって、その記事の中に、政府を褒めると五毛もらえます、と書いてある。毛というのは元のひとつ下の単位で、五毛というのは50円くらい。つまり、中国ではそうやって世論操作をやっている。そういう意味では、既存のメディアの人たちにぜひ頑張っていただきたいと、今まで既存のメディアはダメだと思っていた考え方を180度転向してしまった」と答えました。そして山本さんは「今、一番売り買いされているのは個人データである。自分の個人データをどうコントロールするか、もしくは、どうコントロールされないようにするかということが、今一番問われているのではないかと思う。その人がガンになる確率、犯罪を犯す確率、車で事故を起こす確率というのが分かるようになってきていて、本人の同意を取らずに保険料が上げられたりとか、監視の目がついたりしたりというのが、今後起きてくるトラッキングであり、そういう監視社会が近づいているということは、ぜひ知っておいていただきたいと思う」と答えました。続いて、「中央政府の管理がいらないブロックチェーンという技術についてどう思うか?」という高木の問いに対して、伊東さんは「ブロックチェーンという技術は非常に面白いと思うが、仮想通貨はやめたほうがいいと思っている。理由は3つで、ひとつは技術屋の観点からいうと暗号技術というのは必ず破られる。Suicaも暗号を使っていて、いつか破られるが、主催者がいるので、暗号が破られる前に暗号を変えることができる。しかし、ビットコインは主催者がおらず、皆で相談しなければならので、変えることが難しい。2つめは、世界経済というのは「チューリッヒの魔物」と呼ばれている金持ちが牛耳っていて、彼らは自分たちがコントロールできない経済体制が生まれることを許さないから。3つめは、ビットコインは匿名性が高いので、悪い人たちが悪いことに使えてしまうので、法執行機関がそれを許さないので、やめたほうがいいと思っている」とコメントしたものの、「でも、僕も買っていてよかったなぁと思っている」と付け加え、会場の笑いを誘いました。山本さんは、自身のコインチェックの仮想通貨流出をいちはやくスクープした記事のことに触れて、「僕らは、今議論されている監視社会と一緒で、コインチェックやNEM財団をずうっと監視していたのです。投資家なので、そういうのが大好きなのです。仮想通貨というのは、国際的にトラッキングしやすいのですが、ただ、今回、問題になっていたテザーとビットフィネックスというのは、昔でいうマカオ、香港であって、要するに中国元を中国元のまま持っていたくない人たちが、カナダドルやオーストラリアドルにするために中継地点として使っている。もともとはスイスの大金持ちがビッグホエール、小さな池でクジラを飼っているのが今の暗号通貨の世界なので、正直、夢も希望もない。そこに中国やウクライナやイスラエルやバーレンみたいな政情不安の国の通貨を持っていたくないために、規制を逃れる目的で仮想通貨を使っている。それが流動性で、それが上がった下がったということで、我々日本人は楽しく遊んでいる。大きな川にクジラがいて、そこに中国人が水をつっこんで、そこに日本人が上に乗っかったというように思っていただければ、おそらく正確です。ロシア人が仮想通貨大好きなのは、ロシア政府から離れたところで資産を持てるから。ただ、そこを本当に支配しているのは、7人か8人かの仮想通貨界のビッグブラザーなので、それはちょっとディストピアなんじゃないかと思う」とコメント。最後に高木が「山本さんのお話の中で重要だと思ったのは、自分で判断できるということをどう担保するか、という点についてお考えをお聞かせください」と問いかけたのに対して、伊東さんは「中国はもう監視社会になっていますよね。ただ、私たち(日本人)はまだまだ間に合うと思っていて、監視社会ではなく見守り社会を作れないかなと思っている」とコメント。山本さんは「このトラッキングというのは、生存戦略ではないかと思っている。国と国との間で、どっちがより富むのか、より幸せな国民社会を構築できるかというところにフォーカスされるべきだと思っています。なので、監視されているから不幸だ、もしくは監視されていないから幸せだというのは、実は分からない。今は世界的に景気がいいので、監視するコストより儲かるベネフィットのほうが上回る。政府も、監視するコストのほうが低いので、暴動を起こされないようにするための仕組みを構築しやすい。これが仮に、無人コンビニがたくさんある上海で、多くの人々が食べられませんとなったら、暴動ですよね。監視カメラというのは、どこまで役立つのかというのは、実はまだ我々経験したことがないので分からない。どこかでそういうことを考えておいたほうがいいと思います」とコメント。最後に服部が「IT業界のカズオ・イシグロである山本さんに、その辺の未来の社会のシナリオをぜひ小説に書いていただきたいですね」と結びました。
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